chronic life

I can (not) have relations.

幻惑の死と使途/森博嗣/講談社文庫

読了。森先生、どうしてそんなにテレビが嫌いなんですか? 嫌いじゃないかも知れないけど、いい感情を持っていないのは確かな気がする。あんまりこんな云い方はしたくないんだけど、そういう価値観の相違みたいなもの*1が、案外読む際のハードルになってるような気がするなぁ。少なくとも、僕の場合は。
さて、そんな戯言は置いといて、小説そのものについて触れたいとも想う訳ですが、どういう風に切り出したらいいのか、さっぱり糸口が掴めない。「面白い」か「つまらない」かで云えば確かに面白かったし、この先他の森作品も読む気はあるのか?と訊かれたら、多分あるんだけど、意外とすっきりしないと云うか、何かよく判らない気持ち。敢えてこれを言葉にするなら、今の自分にとって「旬」じゃなかった、とでも云うしかない。途中までは、本当にどうしてこれを自分に薦められたのかよく判らなかったんだけど、最後の第17章まで読み切って、漸く判ったような気がする。確かに、僕はこういう趣向と云うか、ラストで語られる諸々みたいなのが好きだ。けど、けどなぁ……そのためにそこまでの500頁を読むのは結構しんどいなぁ。これは長さの問題と云うより、やっぱり相性のような気がする。自分でも、何でこんな風に感じるのか不思議でしょうがない。出逢う、タイミングが悪かっただけなのかも知れない。今目の前に、タイムマシンがあればねぇ。あー。
取り敢えず、『夏のレプリカ』は読みますよ、はい。多分、きっと、近い内に……。

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

追記

あ、『彩紋家事件』について触れるの忘れてたけど、まぁいいか。もうとっくに誰かが云ってるだろうし。やっぱ読む順番間違ってるのかなぁ。

*1:テレビのことだけじゃなくて他にも色々