chronic life

I can (not) have relations.

世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ スペシャル・エディション [DVD]

世界の中心で、愛をさけぶ スペシャル・エディション [DVD]

泣きながら一気に観ました――と、既に日本中で100万回位は云われたであろうネタから始めてみる。だって本当に泣いちゃってさ、号泣だよ、号泣。泣いたのはね、あの多分一番有名であろう、クライマックスの空港のシーンだと云うから、更に性質が悪い。どこまで普通か。どれ程凡庸か。これぞ正に、「ザ凡」の称号に相応しい感受性。けどね、少しだけ云い訳させて貰うと、僕は2時間少々の映画を観ている筈なのに、何故かそこには10時間程のTV版が頭を過ぎる訳よ。パラレルな世界であるってのはよく判ってるんだけどさ、感動するとかしないとかって時に、そんなことは全然関係なくて、やっぱ僕の頭の中には、2時間では到底語り尽くせないであろう、様々な事柄が浮かんでは消えずに、残り続けてる訳ですよ。だから、僕の頭は感動の種で一杯になってた訳。で、あの空港のシーンに入って、僕は漸く気付く訳ですよ、自分が涙を瞼一杯に溜めていると云うことに。そして、後もう一押し位で、雫が零れ落ちそうになっていると云うことに。そしたらもうね、駄目。眼の前に拡がる場面と、泣きそう*1な自分ってのが、どうも頭の中で混濁してきて、遂に僕は、ある決定的な一言で、その溜まっていた涙の雫を、ボロボロと零し倒すに至る訳です。その一言ってのはね、あの、耳にタコが出来る位流されていた絶叫ではなくて、その前の亜紀の台詞な訳*2。そして、その時の亜紀とサクの表情な訳。そして、その時上陸していた台風29号な訳。訳が一杯、だから泣く。泣いても仕方がないと、自分に云い訳する。そして僕は気付く。僕はサクと一緒に、広瀬亜紀に恋していたんだと。そして僕は、サクと共に亜紀を失ったのだと。ネタバレとか、気にする必要あったかなぁ。
そりゃあ、大ヒットするの判りますよ。日本中が僕だらけだったら、1億3000万人が観に行きますよ、きっと。そんな訳で、連続ドラマ→映画と遡って来た僕は遂に、原作を読もうと云う気になっております。映画が、ドラマが、一体どれだけ原作に忠実だったのか/違っていたのかを確認したいし。あのエピソードやこのエピソード、それにあの台詞にこの台詞が、原作ではどのように描かれていたのか、非常に気になって仕方がないんです。だから、何とか手に入れます。因みに原作を持ってる方で、もう要らねぇやと想っている方がいらっしゃいましたらご一報下さい。僕が青春的にリサイクル致します。
で、映画のDVDを買おうかどうか、真剣に悩んどる訳ですよ、今。――とか何とか、今ヴィデオの2周目を観ながら書いている訳ですが。まぁ、なかなか手が進まないものだ。因みに、一番好きなシーンは、夕暮れの夢島で二人が語り合っている場面です。夢については……って感じで。

*1:実質的には既に泣いている

*2:書き出してもいいが、勿体ないからやめておこう