2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ぼくは本ならなんでも好きだけれど、中でも「本の本」、つまり本について書かれた本を読むのが好きだ。その時、ぼくは「本」を読むのではなく、ある作者の「本の読み方」を読むことになる。そして、すぐれた作者の「本の読み方」は、ほとんどの本よりずっと…
先日、最新作『ゆれる』で甚く感動させられた西川美和監督の監督デビュー作で、以前から観ようとは想っていたのですが、丁度いい機会だったので今回観ました。公開当時は、宮迫さんが主演で、その妹役につみきみほ、と云うことくらいしか知らなかったんです…
いつもの調子だと、「面白かった」と云うことを如何に何度も云い換えて、それっぽい文章にするか、と云うことに終始してしまいそうなので、今日はちょっと違う感じにしたい。と云うか、そういう気持ちにさせてくれる小説だった。いやはや、参った。 本書を片…
期待以上に面白かったです。もう、天晴れ!と云いたい。あー、堪んないなぁ、本当。特に、KERAさんと古田さんのシーンが死にそうでした。後、サンボ現。って云うか、「サンボ現」って何だよ! 久々に、好き過ぎて言葉が出ないモードに入ってしまいそうです。…
もっと早めに観ておけば良かったシリーズ、第何弾かよく判りませんが、そんな感じで面白かったです。全体の感想と云うのは殆どないので、以下各短篇についてダラダラと。長くなりそうだし、内容にも結構触れると想うので、畳んでおきます。あ、そうそう。レ…
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20060712-OHT1T00056.htm 「小さくなる前だったら、『コナン』じゃないじゃん」と云うツッコミが、日本中で一体どれほどなされているのか見当もつきませんが、工藤新一役がオグリッシュと云うのは、なかなか…
あー、ズルいなぁ、ズルい。小説としてどうかと云う前に、この設定とかテーマがヤバい。僕の元々の性向としては、こういう作品に一番弱いんですよ、本当。作風とか内容は全然違うんですが、去年桜庭一樹の『少女には向かない職業』を読んだ後のような、何と…
いやー、面白い。先週もかなり面白かったけど、今週は本当に最高でした。特に、信介のキャラクターが抜群にいい。僕も、ここまで偏屈なつもりはないですけど、共感出来るところが沢山あって、正直他人事って感じじゃなかったです。流石に焼肉はないですが、…
作者とシリーズキャラクターの名前を伏せられていたら、恐らく僕はこれを書いたのが誰だか判らなかっただろう。いや、それだけだったらまだ、章題とかで気が付くかも知れない。「嘲笑うかのような再現」とか「推理はフーガを織りなす」とか、如何にも竹本さ…
骸の爪 作者: 道尾秀介 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/03 メディア: 単行本 クリック: 16回 この商品を含むブログ (69件) を見る 古道具 中野商店 作者: 川上弘美 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/04/01 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック:…
予想以上のトレンディ感に、最初はやや面食らってしまったんですが、全体的には想っていたより面白かったです。何だかんだ云って、こういうワサワサした感じ、嫌いじゃないんだよなぁ。もしかしたら、これが僕の受けている、数少ないバブルの呪縛なのかも知…
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/p-et-tp1-20060709-57806.html 昨日深夜に知った時は、正直とっちらかってしまって、とにかく凄ぇー!としか想えなかったんですが、一晩明けたら大分落ち着いてきました。まぁ、『劇団演技者。』で「石川…
……震えた。痺れた。立ち上がれなかった。 実質兄弟のいない僕でさえ、こんなに心を乱されたのだ。どんな立場や状況であれ、兄弟姉妹を持っている人が観たら、一体どれだけ気持ちが揺さ振られることだろうか。最早、僕には想像も及ばない。それほどまでに、素…
東方綺譚 (白水Uブックス (69)) 作者: マルグリット・ユルスナール,多田智満子 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 1984/12/01 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 47回 この商品を含むブログ (31件) を見る マンガ・エロティクスF 40 作者: 古屋兎丸 出版…
これは、ファンタジーですね。野島ドラマがファンタジーであると云うのと同じ意味で。そう考えると、色々な側面で野島ドラマとの共通点も見えてきて、特にS教授とN講師の会話なんて、まるで『リップスティック』の有明と牧村の会話のようで、個人的にはとて…
この夏、一、二を争う期待ドラマだったんですが、初回としてはかなりいい滑り出しだったと想います。まぁ、真喜男もドラマ自体も、予想以上のバカっぷりでしたが。その主人公・真喜男を、ここまで魅力的な人物として演じられるのは、やはり長瀬君以外にはい…
仲俣氏とほぼ同年代の1960年代前半生まれである、小熊英二・山形浩生・佐々木敦・小林弘人・水越伸・斎藤かぐみ・豊崎由美・恩田陸・堀江敏幸と云う「言葉の仕事」に従事している九人へのインタヴュー取材を纏めたもので、非常に読み易く、これまで殆ど知ら…
自転車がいいなぁ。駄目だったら、自分で風車買おうかなぁ。
良かったです。あー、この作品が芥川賞取ったら、最高に面白いと想うんだけどなぁ。駄目かなぁ。以前読んだ作品に比べて、格段に読み易くなっているし、展開もかなりはっきりしていて、単純に小説として巧くなっていると想いました。その上、最後の三分の一…
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20060705-OHT1T00103.htm もうここまで来ると、あざといと云うよりも、いっそ清々しい気がしてきますよ。本当、TBSは……やりますね。まぁ、柴咲さんが主題歌を唄った映画やドラマには、軒並みやられている訳で…
『新潮』2006年2月号 だって、はまぞうで出ないんですもん。って云うかこれ、小島信夫の「残光」が載ってた号じゃん。前に借りた時に、中原昌也も読んでおけば良かった……。『文學界』6月号の方はなかなか人気のようで、13日までに僕の手元に回ってくる可能性…
箒星 (初回限定盤)(DVD付) アーティスト: Mr.Children 出版社/メーカー: トイズファクトリー 発売日: 2006/07/05 メディア: CD 購入: 3人 クリック: 46回 この商品を含むブログ (191件) を見る 嫌われ松子の歌たち アーティスト: サントラ,和田アキ子,阿井莉…
印象的なタイトルと、訳者が星新一と云う点に興味を惹かれて、初めて異色作家短篇集を読んでみました。その星さんの訳が大変肌に合って、とても読み易かったです。もし、本書を中学生くらいの時にでも手に取っていたら、「海外ものは苦手」とか云う変な先入…
これほどまで軽やかに、イタさと可笑しさが共存している小説を、僕は他に知りません。その立て役者は、偏に「お金」だと想われます。もっと大袈裟に云えば「経済」。そういう訳で、この小説を「経済小説」と呼ぶことに吝かでないですが、そうすると翻って「…
DEATH NOTE (12) (ジャンプ・コミックス) 作者: 大場つぐみ,小畑健 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2006/07/04 メディア: ペーパーバック 購入: 1人 クリック: 95回 この商品を含むブログ (516件) を見る 読み終えました。最初から最後まで、一番好きなキ…
予想以上に面白かったです。阿部さんが偏屈な独身男を演じると云うことで、そんなに新しさはないかなぁと想っていたんですが、共演の女優陣三人や塚本君、それに尾美さんなどとの絡みがなかなかいい感じで、かなり楽しめました。特に、夏川さんとの処置室の…
色々と想うところはありますが、手短に一点だけ。中井貴一さんが素晴らしかった。今回は、彼がHEROだったんですね。 http://www.fujitv.co.jp/hero/index2.html
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/ 今回は何とか、候補作を凡て読みたいと想っているんですが、今のところは、是非とも本谷さんに受賞して欲しいなぁ。だって、絲山・本谷と続いたら、今年の芥川賞は僕的には神ですもの。あー、どうなるんだろう。
重力ピエロ (新潮文庫) 作者: 伊坂幸太郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/06/28 メディア: 文庫 購入: 19人 クリック: 204回 この商品を含むブログ (829件) を見る 東京湾景 (新潮文庫) 作者: 吉田修一 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/06/28 …
久し振りに横溝が読みたい気分だったので、金田一もので一番好きなこの作品を、約十年振りに再読しました。今流通している「夜」一字の装幀も好きなんですが、一応自分が読んだ版の画像を掲げておきます。やっぱりね、素晴らしいですよ、これは。他にも横溝…