chronic life

地下室の屋根裏部屋で

エコノミカル・パレス/角田光代/講談社文庫

これほどまで軽やかに、イタさと可笑しさが共存している小説を、僕は他に知りません。その立て役者は、偏に「お金」だと想われます。もっと大袈裟に云えば「経済」。そういう訳で、この小説を「経済小説」と呼ぶことに吝かでないですが、そうすると翻って「僕の生活も案外、経済的な毎日なのかも知れない」と云うことに、想い至ります。当然と云えば当然のような気もしますが。今の僕にとっては、青春的ルサンチマンよりも、こちらの方がよほど切なく、胸を打たれました。生き迷ってますねぇ。別に、道なんかどこにもないのに。

エコノミカル・パレス (講談社文庫)

エコノミカル・パレス (講談社文庫)