chronic life

地下室の屋根裏部屋で

前田司郎『恋愛の解体と北区の滅亡』講談社

「見えないでしょ、だって北区ってもの凄い北だよ?」(p.162)

前田司郎は変な小説を書く人である。本書の表題作を読み、その想いはこれまで以上に強まった。しかも、面白くて変な小説を書く人だ。そんな表題作は、タイトルそのままでもあり、タイトルからはとても想像出来ない内容でもある。と云うか、普通こんな小説を書こうとは想わないでしょう。まぁ、書いててどんどんこんな風になっちゃうことはあるかも知れないですが。そういう話の運びが、実に心地良かったです。併録されている「ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ」は再読。とは云え、ラストを全く憶えていなかったので、ちょっとしたサプライズ・エンディングではありましたが。しかし、ある意味どっちもSFだよなぁ。センス・オブ・ワンダーも、あると云えばあるし。

恋愛の解体と北区の滅亡

恋愛の解体と北区の滅亡