chronic life

I can (not) have relations.

太宰治物語

あー! あー! あー!
きっと面白いだろうと踏んで心して観たのだけれど、まさかこれほどまで痛切に胸に響いてくるとは、想ってもみなかった。感動と云うか、皮肉なまでの共感、と云った方がいいかも知れない。と云うかしかし、太宰治にこんなに共感していたらヤバいんじゃないのか、と云う気がしないでもないが。「たった一人の読者」とか、本当マズいって。
冒頭いきなり橋爪功伊佐山ひろ子で、想いっ切り『女系家族』のことが頭を過った。太宰を取り囲む、寺島しのぶ菅野美穂伊藤歩の女性三人や、佐藤二朗小市慢太郎池内博之他、主要キャストが全員好きな人ばかりだったのも良かった。それぞれのキャスティングも、秀逸だったと想うし。しかし何より、やはり主演の豊川悦司氏について触れない訳にはいかないだろう。とは云えその場合、僕の豊川悦司氏に対する並々ならぬ個人的な想いを脇に置いては語れないので、どうしたものかと想う。とにかく、僕はとても素晴らしかったと想います。さて、久し振りに「桜桃」か『斜陽』でも読むかな。