chronic life

I can (not) have relations.

female

五人の女性作家の書き下ろし小説を、五人の気鋭監督が短篇映画に仕上げた、『Jam Films』シリーズの一つで、以前から観たいと想っていたんですが、五本の内の一本を『蛇イチゴ』『ゆれる』の西川美和監督が手掛けていたので、今回その流れで観てみました。それぞれの作品が非常に個性的で、期待以上に楽しめました。以下、各短篇について短めに。

female [DVD]

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原作・姫野カオルコ、監督・篠原哲雄。桃って、どうしてこんなにエロいんだろうか。しかし、これは長谷川京子主演と云うよりも、野村恵里主演じゃないだろうか、と云う疑問は拭えなかった。池内博之の髪型を見ると、撮影は連ドラ版『人間の証明』と同じ頃かな、とか考えてしまう。

太陽のみえる場所まで

原作・室井佑月、監督・廣木隆一。こういう云い方は良くないかも知れませんが、この頃の大塚ちひろは本当にいいと想う。共演が石井苗子片桐はいりと云うことで、かなり濃かったですが。ある意味、一番ぶっ飛んだ話だと想った。

夜の舌先

原作・唯川恵、監督・松尾スズキ高岡早紀が凄かった。何かもう、ここまで突き抜けるとちょっと笑ってしまいますね。淫らさと滑稽さが非常に際立っていたと云うか、その辺りのバランス感覚がとても松尾さんらしいと想いました。近藤公園も良かった。

女神のかかと

原作・乃南アサ、監督・西川美和。個人的にはこれが一番好きでした。とにかく、大塚寧々が良かった。友達のお母さんがこんなに綺麗だったら、そりゃあもう勉強どころじゃないですよ。やっぱり、西川監督の脚本や演出はとても性に合います。後、相手役(?)の森田直幸って『女王の教室』のSPに出てた子ですよね? 多分だけど。

玉虫

原作・小池真理子、監督・塚本晋也。こんなに石田えりを可愛いと想ったことはない。特に「渚のシンドバッド」のシーンは最高でした。その相手役の男優が、小林薫加瀬亮と云うのもなかなか渋いなぁ、と。特に、小林さん演じる白髪頭の「じじい」が印象的でした。