chronic life

I can (not) have relations.

LIP SLYME―或いはヴァンパイア

本来は午後10時からが宿泊の受付らしいのですが、それでは既に部屋が埋まってしまうらしく、30分程早く到着。で、一足先に入室して、買出しに出掛けます。その際の入退室時に、何度が鍵が開かないトラブルがあったりして、一寸困ったりしてたんだけど、未だ新しい処で、多分フロントの人が全部独りでやってるんだろうから、大目にみようと想う、寛容な僕達(?)。
部屋に戻って来てから、地上波初放送だった『ロード・オブ・ザ・リング』の一作目を二人で観る。いや、その前にシャワー浴びたな。はい、浴びました。ニアミスしましたが何か(笑)?
さっき買って来たアルコールを舐め乍ら、『LOTR』初心者の僕に、はーが色々と設定なんかを教えてくれます。結構後半からだったのに、観始めてしまうと、結局嵌ってしまう性質なので、齧り付きで観てました。参った参った。こりゃあ続きも観なきゃ駄目じゃん! しかし、ラヴホで二人してバスローブ姿で観なくていいのに。本当、あたし達って奴は……。
その後はまぁ……R指定ですよね、普通(爆)。あんまり詳しいことをゴタゴタ書いてもアレなんで、抽象的な話。
判り易く云うと、食べました。ガブッと、パクッと、ペロッとね(笑)。はーも「食べられた印象しかないよ」とか云ってる位です。
そして、僕はあの時――自分の中に居る、何時もとは違う別の自分――超人シュナイダーみたいな人に出逢いました。はーも出逢いました。仙水忍みたいな感じです。一番埒外ギリギリの、エッジが利いた感じの人です。自分でも一寸恐い――意外な感じの人です。恐らくそれは、愛の狩人――LOVEハンターの眼をしていたことでしょう。それでも、そんな僕でも、はーは受け容れてくれます。寧ろ彼のことを好んでくれるかの如く、燃え上がるのです。お互いがお互いを包み込んでいます。外側から君を見て、絵を書いている筈なのに、何時の間にか胎児になって、内側から母親を描いているような、奇妙な感覚です。しかし、それが不自然な訳でも居心地が悪い訳でも何でもなくて、唯、何処迄も安らかで幸福なのです。二人は二人なのに、二人だからこそ二人であって、一人じゃないから独りじゃないのです。
心のヌード。精神のLCL。融け合い重なり合い乍ら、二人は何処迄も相手を感じています。いや、色んな意味でだけど(笑)。混ざり合い、フュージョンしていく時と質量。体液。流れて行くもの。赫と白の饗宴――いや、エロいな是は(爆)。
一体どれ程抱き合っていたのだろう? 二人は不思議と笑顔です。緊張と興奮と幸福と快感が相まって、僕は何故だか善く笑っていました。そしてつられたように、はーも笑顔です。笑って抱き合ったまま、二人は眠りに堕ちるのです。丸で、伊右衛門とお岩のように、二人はずっと笑ったまま――。
最後だけれど最初の夜は、そうして更けていったのです。


僕は、君を愛す――。