「何だかよく判らないけれど、とにかく滅茶苦茶面白かった!」と云う言葉は、この小説のためにあるように想います。それほどまでに、素晴らしかったです。ただ、作中で著者自身の過去の作品が色々と話題になったり、(結構な分量で)引用されていたりしたので、それらの作品が皆既読であれば、更に楽しめたかも知れません。少なくとも、『寓話』と『菅野満子の手紙』だけでも読んでおけば良かった。と云う訳で、一通り小島信夫の作品を読んだ後に、もう一度挑んでみたいと想います。
それにしても、『新潮』も今年の3月号からははまぞうで出るのに、どうして2月号はないんだ? どうせなら、2006年発売分からにすればいいのに。いー。