今年一年間に読んだ本は、トータルで190作でした*1。その中から、特に印象深かった作品を挙げてみようと想います。ただ、最近益々ジャンル分けと云うものがよく判らなくなってきているので、昨年12月後半以降に発売された新刊と、それ以前に発売されていた旧刊と云う分け方で、それぞれ10作ずつ挙げてみます。合わせて20冊も挙げるのは、それだけ今年が僕にとって豊作だったと云うことで。並びは、特に順位などと云う訳ではなく、単純に上から僕が読んだ順番です。
先ずは、新刊から10作。
- ラス・マンチャス通信/平山瑞穂/新潮社
- 赤い竪琴/津原泰水/集英社
- 神様ゲーム/麻耶雄嵩/講談社ミステリーランド
- 弥勒の掌/我孫子武丸/文藝春秋本格ミステリ・マスターズ
- この本が、世界に存在することに/角田光代/メディアファクトリー
- アムニジアスコープ/スティーヴ・エリクソン/集英社
- 誰のための綾織/飛鳥部勝則/原書房
- ニート/絲山秋子/角川書店
- 小説の自由/保坂和志/新潮社
- ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ/高橋源一郎/集英社
続いて、旧刊から10作。
- カンバセイション・ピース/保坂和志/新潮社
- シンセミア/阿部和重/朝日新聞社
- 神は沈黙せず/山本弘/角川書店
- 奇偶/山口雅也/講談社
- 官能小説家/高橋源一郎/朝日新聞社
- さようなら、ギャングたち/高橋源一郎/講談社文芸文庫
- 海の仙人/絲山秋子/新潮社
- 季節の記憶/保坂和志/中公文庫
- 黒い時計の旅/スティーヴ・エリクソン/福武文庫
- 抱擁家族/小島信夫/講談社文芸文庫
保坂和志・高橋源一郎・絲山秋子・スティーヴ・エリクソンが両方に顔を出しているのが、実に象徴的。更に旧刊の方には、保坂・高橋両氏が二作ずつ入っていて、今年は本当にこの二人との出逢いが大きい一年だったなぁ、と改めて実感した次第です。来年以降、もっともっと深く小説を愛していきたいと想っています。それはまるで、一歩間違えば狂気に至る純愛のように。
*1:上下巻の作品などもあるので、厳密には多少誤差がありますが