読了。うわぁ、また後味が何とも……。直球なんだろうけど、受けた側としては直球と想えない。と云うか、自分の田舎も丁度こんな感じだったもんで、そういう意味で他の人とは別のフィルターが掛かって読んでたと想う。勿論、こんな旧家や因習なんてなかった、と想いますけど。
まだ小川さんの作品は三冊しか読んでいないのでちょっと判らないのですが、この作品の探偵役って、何か別の小説とかに登場しないのかなぁ。してもおかしくない感じなんだけど。使い勝手良さそうだし。もし出てなければ、是非出して欲しいなぁ。結構好きなキャラなんですよ、こういう人。
おっと、中身の感想全然書いてなかった。何と云うか、横溝正史でミステリーに入った身としては、懐かしいと云うか、中学時代の同級生に街でばったり逢ったような気分だった――のが半分。後の半分は、主人公とかその他の登場人物が、「アイタタタタ――」な感じでした。いい意味で*1。別にそれだけで出来てる訳じゃないですよ。面白かったし。ちゃんとミステリーしてるし。本格か本格じゃないか、って云われたら、まぁ恐る恐る本格ですけど、じゃあ本格ど真ん中が好きな人にお薦めするかって云うと、そういう感じでもないんですよね。推し量って下さい。僕は好きですけど。
余談ですが、実際に本を手に取るまで、何故かタイトルの読み方を「しおたむらじけん」だとばっかり想ってました。不思議ですねぇ。想い込みって怖いなぁ。もっと余談だけど、表紙が『天帝妖狐』の文庫版と雰囲気似てるなぁと、かなり前から想ってました*2。似てない?
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