chronic life

I can (not) have relations.

はてな版本当の後書き

そろそろ、色んな処で『もえかん(仮)』の感想とかが上がって来ているので、NAOさん@id:nao-jpnの真似をして自作について少し語ってみたい。とか云って、僕の作品を読んだ人なら判ると想うけど、アレはあの時点で既に語り始めてるから、性質が悪いったらない。まぁ、意図してそういう構成にしてある訳ですが(笑)。
色々と物議を醸し出すであろうことは予想の範囲内だった中オチ(■の前迄)についてはさて置いて、僕が本当にあの作品でやりたかったのは、笠井潔的命題と云う訳でもないのだけれど、「大文字の作者」の殺害である。要はあの中オチと云うのは、その殺害に至る為の動機と云うか、断罪されるべき罪の捏造だった訳で。物語を紡ぎ出す者として、決して犯してはならなかった禁忌に触れたが故に、目次や扉に書かれた「溝口要皓」と云う「大文字の作者」は、その出版を待たずして完全に消失してしまった訳である。それでも未だ、溝口と同じ心と躰を持った「僕」と云う更にメタな視点に立っている、云わば「メタ・作者」*1とでも呼ぶべき存在が延命しているではないかと云われれば、それ迄のことなのだが。しかし、今の僕に出来るのはこの程度だったと云うことで、僕は何気に満足していたりします。及第点ではないけれど、赤点を取っている積もりはない。
因みに当初の予定では、本当に《ウロボロス連作》を模倣して、僕のオリジナルキャラ(萌桐新とか)が出て来る章と、『極限もえかんスタジアム』をメインに据えた管理人弄りの章と、更には僕と思しき人物の一人称私小説風の章の三つが交互に並び、途中で全部がグチャグチャになってしまうと云うのをやろうと想っていたのですが、グチャグチャになる前に滅茶苦茶になってしまったので、混沌具合としては今の方がレヴェルが高い、筈。おい、どんな話だよ、それ。
最後に、その名残りの私小説っぽい処に書いてあるのは、ほぼ100%事実です。なので、そこだけ妙に生々しいのはご愛嬌。本当だからどうだ?って話な訳ですが。


あ、そうそう。出来れば僕も、藍の。の方で全作一言感想を書こうと想ってます。その前に、僕も再読しようかな。霧舎トリ、僕のとそんなに被ってるかなぁ……?
……何だか、書けば書く程ドツボに嵌っているような気がしないでもない。

*1:他に巧いネーミングを想い付かなかった。すいません