今日読んだ中では、三浦しをんが群を抜いて良かったです。いや、「今日読んだ中」と云うか、これまで読んだ13作の中でも一番面白かったと想います。そんな訳で、畳みます。
冬の一等星/三浦しをん
これまでで、一番短く感じました。多分、それだけ面白くて「もう終わっちゃうのか!」と感じたからだと想います。全体のバランスもいいし、細かいところも巧い。それに文章の肌触りもとても良くて、やっぱ三浦しをん読まなきゃ駄目だな、と想いました。文蔵がね、いいキャラなんですよ、本当。いやー、良かった。
鯉の行方/宮内聡
小説としてどうこうと云うよりも、精神的にどうしてもこういうモチーフには過剰反応してしまうのです。特に父親と再会するシーンは、何とも云えない微妙な気持ちになってしまいました。やはり僕は、「生き物としてのサイクル」に乗りたくないと想っているんだなぁ、と云うことが再確認出来て良かったです。
闇を囲う/望月あんね
うーん、全体の雰囲気としては嫌いじゃないんですが、ラストがもうちょっとグッと来るといいなぁ、と。僕の大好物な「愛故の狂気」の域まで達してくれるともっと良かったんですが。まぁ、そういうことでもないのか。それにしても、排泄物絡みのネタがこんなに被るとは、一体どういうことなんだろうか。並び順の問題なので、特に誰が悪いと云う訳でもないんでしょうが。
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/07
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