細切れに読んで参りましたが、今日で最後です。こんな機会は滅多にないので、とても面白い読書体験になったと想います。今後読んでいきたい作家も何人か増えたし……あ、また増えてしまった。では、そんな訳で最後の二作です。
膨張する話/山崎ナオコーラ
流石、『人のセックスを笑うな』の作者!と想った。僕は好きだなぁ、これ。特に、p.154の上段と下段に跨る段落のところとか、超好きですよ。それまでのところもね、何か色々ズルいんですよ。いい意味で「バカな話」って云うか、下らないんだけどそこがいい、みたいな。こういうのは、本当にスベってしまうのと紙一重なので、とても匙加減が難しいと想うんですが、ナオコーラさんとはその辺の感覚が実によく合いますね。『文藝』夏季号に載ってる方の新作も読みます。
離婚/山田茂
これは、シュールな話と想って受け取ればいいんでしょうか。不条理小説と云うか、そういう感じで。まぁ、そうだとすると弱いような気はしますが。「婚だけでつながっている壁夫婦」なんて辺りは、結構好きなんですけどねぇ。もう少し長ければ、また違った印象が残ったかも知れませんが。
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