今日読んだ三作は、個人的に全部ヒットでした。それぞれ毛色は違うんですが、かなりいい並びだったと想います。では、畳みます。
花婿のハムラビ法典/津村記久子
今日までに読んだ中では、一番好きかなぁ。まぁ、そもそもこういう設定と云うか、話が好きと云うのもあるんでしょうが、それでもやっぱり面白かったです。立ち読みとか椎名桔平とか、そういう細かいところがイチイチツボにハマりました。全体のバランスも良かったし。今後この人の著作は、追っていきたいと想います。
まわるもの/中山智幸
上記の「花婿のハムラビ法典」と甲乙付け難いくらい、これも良かったです。全15作中、タイトルで特に気になっていた二作の内の一つだったのですが、全体的に良く出来ていて面白かったです。伊坂幸太郎と絲山秋子を混ぜた感じとか云うと、双方のファンに批難されてしまうかも知れませんが、そんな印象でした。
崖のにおい/蜂飼耳
読み始めた瞬間、空気が違っていた。どこがどうとは巧く云い表せられないのですが、とにかくこれまで読んだ作品達とは異質な何かを感じました。もしかしたらそれは、作者が小説プロパーの人ではなく、詩人だからなのかも知れません。言葉の選び方、並べ方がとても心地良くて、誤解を恐れずに云えば、非常に美味しかったです。その直ぐ下に、この書影と云うのもなんですが。
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/07
- メディア: 雑誌
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