著者自身も書いているように、本書は『作家の値うち』の後日談と云うか長大な「あとがき」、或いはエピローグのような内容だった。ここに収められているのは、凡て『作家の値うち』の刊行を受けて行われた講演や対談やインタビューなどである。それだけ、当時の業界内において『作家の値うち』と云う本が大きな波紋を呼んだのだと云うことを、今更ながら痛感した。って、遅いけど。中で紹介されている「日本文学『絶版・品切れ』傑作リスト」と云うのがとても興味深かった。と云っても、なかなか読めない本が多いのでどうしたもんか、って感じだけれど。それ以外のところで紹介されていた『ケンブリッジ・クインテット』と云う作品も非常に気になったので、近い内に手に取ってみたい。と云うか、福田和也自身の著作ももっと読んでみたいなぁ、と想った次第でした。
- 作者: 福田和也
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2000/12
- メディア: 単行本
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