読了。今月、高橋源一郎七冊目。本書は「生活」と「意見」の二部構成になっていて、「生活」の方は、殆どがエッセイ。時に文学論っぽかったり、創作っぽくもあったりするのだけれど、基本的には普通のエッセイ、と云っていいと想う。ただし、タイトルも示す通り、それが高橋源一郎その人のものではなく、あくまでも「タカハシさん」のものであるのは忘れずに。
そんな訳で、これまで読んできた書評的なものに比べると、内容はかなり多岐に渡っているし、長さや掲載順もまちまち。しかし、読んでるとそれが実に心地良いのだから堪らない。僕は最早、「高橋源一郎の書く文章」と云う魔法*1にかけれているのかも知れない。
一方、「意見」の方に収められているのは、文庫解説や雑誌に掲載された本に関するものが殆ど。その中でも、特に前半は海外作品に関する文章が集中していて、正直自分にとっては未開の地だった。しかし、それが良かったのか悪かったのか、例によって、やっぱり読みたい本や作家が色々と増えてしまって、いつものように嬉しい悲鳴。さて、一体どこから手を着けますかね。
- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 1996/05
- メディア: 単行本
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*1:或いは呪い