陶然としたかった。酒ではなくともいいので、本でも、会話でもいいので、私を酔わせて、といつも思ってきた。(p.213)
帯にある「これが私の代表作です」と云う言葉の通り、これまでに読んだ山崎作品の中で、最も面白かったです。と云うか、個人的に「これぞ小説!」と云う気がしました。純文学でもミステリーでも恋愛小説でもSFでも物語でもファンタジーでも幻想小説でもホラーでも私小説でもなく、ただひたすらに「小説」である、と。実に素晴らしい小説集でした。
- 作者: 山崎ナオコーラ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/03/22
- メディア: 単行本
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