「ふっくら握るよドアノブカバー」なにいってるんだ俺。(p.30)
初長嶋有がこの一冊で良かったと、僕は心から想っています。いや、普通に小説から入っても好きになったとは想うんですが、最初の一冊が本書だったお蔭で、いきなり好きを通り越して一気に親近感を抱くところにまで至ってしまいました。どれもこれも面白かったし、「この感じ、凄ぇよく判る!」とか云うことも度々あったんですが、特に好きだった奴ベスト3を挙げると、「一日長嶋有」「理屈、不機嫌、そして」「何度も観た映画」ですかね。その上「自己観賞と補遺」とか、もう好き過ぎます。ブルボン小林名義のものも含め、彼の書いた文章を広く読んでいきたいと想いました。因みに本書は、装幀を名久井直子さんが手掛けられ、装画を法貴信也さんが描かれていると云う、プレ「メルボルン1(Melbourne 1)」的な雰囲気も漂っているように感じられました。一週間後が、楽しみでなりません。
- 作者: 長嶋有
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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