chronic life

地下室の屋根裏部屋で

羽生 21世紀の将棋/保坂和志/朝日出版社

本書が発売されてからもう十年近い歳月が流れていて、「21世紀」と云う言葉にも、それほど特別な意味合いはなくなって久しいような気がしてしまっている。僕にとって羽生善治と云えば、寝癖がトレードマークの七冠王(当時)で畠田理恵と結婚した人、と云うくらいの認識しかなくて、ともすれば、(確か)同じ年に佐野量子と結婚した武豊と混同してしまうほど、知識や印象に乏しい訳ですが、それなのに何故、この本を読もうと想ったかと云えば、それは偏に著者の名前に屈服してしまったような形でして、一読者として些か矜持に欠けるのではないかとさえ想ってしまうのですが、まぁ、時には「保坂の著作をコンプリートしたいから」とか云う理由で本を読んだっていいじゃないですか。それ以外のところは、もっとゆるゆるなんですから。って、いつの間にか本の内容からどんどん遠ざかっていってしまいましたが、一応駒の動かし方くらいは判るので、何が書いてあるのかさっぱり判りませんでした、と云うことはなかったんですが、正直、盤面の図とそこからの動きを示した棋譜の部分については結構、流し読みになっていたかも知れません。ただ、羽生が凄いのはとにかく強いからだけではなく、将棋界において非常にエポックメイキングな存在でもあったからだ、と云うことは充分に伝わってきました。それに、久し振りに将棋も指したくなりましたし(なんじゃ、その結論!)。

羽生 21世紀の将棋

羽生 21世紀の将棋