雨鱒の川

これは年が明けてからTV放送されたものを録画で観ました。玉木宏と綾瀬はるかが主演と云うこと以外、他のキャストもストーリーも何も知らずに観たのですが、何とも不思議な魅力を持った映画でした。全体の半分以上が子供時代の回想で、正直一番出演時間が長かったのは、玉木さんの役（心平）の子供時代を演じていた須賀健太君じゃないかと想うんですが、その子供時代が非常に良かったので、寧ろ「無理して大人になってからをやらなくても……」と想ったくらいでした。綾瀬さんの役（小百合）の子供時代を演じていたのが、去年『女王の教室』でブレイクした*1志田未来ちゃんで、この子役二人がとてもいい雰囲気を出していたのが最大の収獲かと。また、そのそれぞれの親を演じていた中谷美紀さんと阿部寛さんが非常に抑えたナチュラルな演技をしていて、その辺りも大きな見所でした。それ以外にも柄本明さんや松岡俊介さん、伊藤歩さんと云った芸達者な俳優さんが揃っていて、その繊細な演技だけでも充分観る価値があったと想います。とは云え、逆に主演二人の存在感があまり感じられなかったのは残念な点でした。特に綾瀬さんは、玉木・松岡・伊藤と云う三氏と同級生の設定だったのですが、流石にちょっと若過ぎる印象で、どうしても最後までキャラが立ってない気がしたのは痛かったかなぁ、と。まぁ、綾瀬さんの名前がなければ恐らく観なかっただろうから、そういう意味では良かったとも云えるんですが。巧く締められなくて申し訳ない。

雨鱒の川 ファースト・ラブ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

*1:個人的認識