chronic life

I can (not) have relations.

女王蜂

栗山千明が凄い! ちょっとこの一言に尽きるかな、と。これほど横溝正史的世界観を的確に表現した女優が、これまでいただろうか。少なくとも、この吾郎ちゃん主演のシリーズではピカイチだったと想う。横溝×栗山のコラボレーションがこの一作で終わってしまうのは、本当に惜しいなぁ。他に何とかしようがないものか。それ以外のキャストだと、やはり手塚理美さんが良かったですね。難しい役柄を、見事に演じ上げていたと想います。それと、想っていたより及川さんの出番が少なかったような印象だったんですが、ラストまで観通してみると、丁度いいくらいだったのかも知れません。そもそも、原作では多門がどれくらいの扱いだったのか、全然憶えてないし。
ミステリーとしては、ちょっと説明不足と云うかバランスが悪い感じなんですが、ドラマとしてはかなり上質だったと想います。これまでのこのシリーズの中でも、星護監督流の映像美が際立っていて、特に時計台と開かずの間は本当に素晴らしかった。こんなの、只で流していいんですか、と想ったくらい。
そんなこんなで、大変満足致しました。是非是非、シリーズの続篇も期待しております。次は何だろう。そろそろ『悪魔が来りて笛を吹く』辺りかな。
http://wwwz.fujitv.co.jp/jo-oh/index2.html