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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ/本谷有希子/講談社

読了。本谷さん二冊目――って、まだ二冊しか出てないけど。元は芝居で最近DVDが出て……とかそういう話はまぁいいか。詳しい人に訊きましょう(笑)。前の『江利子と絶対』を読んだ時はそんなに感じなかったけど、何と云うかやっぱ元が演劇の人だからなのか、文章がやけに小説小説している気がして、「そんなに無理して小説っぽくしなくてもいいのになぁ」と想ったりした。もっと自由に書いたら、もっと面白くなりそう。今でも充分面白いんだけど、もっと化けると云う期待を込めて。「もっと」って云い過ぎ。
文章のことはさておき、内容について読みながら感じていたことを正直に(誤解を恐れずに)書くと、「舞城王太郎佐藤友哉÷2×乙一」って、どう考えてもファウスト系じゃないですか、これは。滅茶苦茶バイアス掛かってる気もするけど。しかも舞城とユヤさんは、講談社ノベルスな感じじゃなくて、『群像』とか『新潮』に書いてる時のイメージ。『ファウスト』が好きな人は本谷を、本谷が好きな人は『ファウスト』を、もっと読めばいいと想いました。って云うか、次号の『ファウスト』に呼べば(ry。
どうでもいいけど、最近の本には珍しく本篇の後に結構遊び紙があって、これが案外余韻を誘うと云うか……「余韻を誘う」って何だよ? K山某氏の某作みたいに、大オチが待ってたらどうしようかと想ったけど(笑)。後、表紙もいいけど裏表紙もいいよ。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ