読了。よくもまぁ、こんな話を並べて纏めて一冊にしたなぁ、と。全部が全部後味悪くて、非常に爽快でした。いやー、後味が悪いって、なんて素敵なことなんでしょうね。ははは。それにしても、この表紙は如何なものかと……。以下、珍しく各短篇にコメントを。
蝋燭遊戯
これはまだ序の口。と云うか、ラストのオチは悪女のせいじゃないし*1。普通に厭な話。
老人と膿
これはやられたなぁ。後半の展開が凄まじい。特にラストの一文は、鳥肌ものでした。あー、怖っ。
You裡
『まどろむベイビーキッス』とリンクしてそうで、こっちを先に読んだのをちょっと後悔。とにかく、キャバクラには絶対行きたくないと想いました。これも、最後の一文が痺れます。
代償
これが一番後味は悪くないかな。多分、最後の節があるせいだと想うけど。中盤、もっとエロくてもいいかな、と想いました。
夢の報酬
最初は、バンドがメインの普通の青春小説のようで、音楽の話も大分出てくるんだけど……何かがおかしい、何かがズレている、と想ったら案の定ですよ。夢の報酬……夢の報酬ねぇ。あー、背筋が凍る。
- 作者: 小川勝己
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/07/22
- メディア: 単行本
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*1:ネタバレ?