chronic life

地下室の屋根裏部屋で

いま、会いにゆきます/第一回

予想以上に、いい出来だったんじゃないでしょうか。率直に云って、殆どケチをつけるところがありませんでした。流石に「完璧」とまでは云わないけれど、かなりの完成度だったと想う。正直、録画しながら観ていたので、10時になったらYOUさんがゲストの『おしゃれイズム』に移ろうと想っていたんですが、すっかり観入ってしまって、全くそんな気がおきませんでした。抜群の滑り出し。
何はともあれ、主演の二人が実に良い。精神的に不安定で、ちょっと頼りない父親である巧と云う役を、成宮寛貴が非常に繊細に演じ切っていて、早くもこれは彼の代表作になるな、と確信しました。一方、「イメージ的にちょっと違うかなぁ?」と危惧していたミムラの澪役も、非常に自然で美しく、記憶を失くして戸惑っている様やその他の細かい仕草や表情などが実に見事で、これまたミムラの新しい魅力が開花していると想う。
事前に少し気になっていた、「果たしてミムラと成宮君が、ラヴラヴな夫婦に見えるのか」と云う点についても、現時点では話の展開もあって、そういうことを特に意識せずに観ていられるので、殆ど問題なかった。少なくとも、ヴィデオの中の(武井証を含めた)三人は、ちゃんと仲の良い親子に見えていたし。ぶっちゃけ、この家族が素晴らしければ、ドラマは殆ど成功したようなものだ。
唯一ケチらしいケチをつけたいのは、途中で「UFO」が流れたシーンで、確かに詞のシンクロ具合からして、流したい気持ちも判るのだけれど、あそこだけそれまでの演出やドラマ全体の雰囲気からかなり浮いてしまっていて、流石にちょっとどうかと想った。
演技面でちょっと心配だった中井美穂も、今回くらいの出番の量なら、殆ど気にならず。生瀬さんに、おんぶに抱っこでいいんじゃないですか? と云うかまぁ、別に中井さんである必要は、殆どないと想いますけど。
ちょっとその他のキャストにまで手が回りませんが、皆さん概ね好演かと。脚本や演出の素晴らしさも相俟って、この夏の代表作になる予感が、沸々としています。是非このままのクオリティで、最後まで頑張っていただきたい。