小説の三分の一は目を覚ますところからはじまる。
読了。素晴らしい。凄過ぎる。大傑作。上記Bookshelf Batonの「よく読む、または思い入れのある5冊」に追加したくらい。これは、本当にヤバい。幾ら書いても書き足りない。恐るべし、高橋源一郎。
朝日新聞に連載している時に、当時の職場でチョコチョコ拾い読みしたりはしてたんですが、最初から最後まで通しで纏めて読んだのはこれが初めて。と云うか、高橋源一郎の小説自体、これが初読な訳ですが。
小説を読んでいると、稀に「これってもしかして俺が書いたんじゃねぇの?」なんて、訳も判らず想ってしまう時があったりするのですが、本書に関しては、ほぼ全篇に渡ってそんな感じでして、あまりにも僕のツボを押さえまくり。これ、本当に他人が書いたのか?
って云うか、やっぱり僕にとって高橋源一郎と云う小説家は、ある種のサンクチュアリ*1だったんだなぁと、自分の予想の確かさを噛み締めていたりします。未だに、僕は本当に高橋源一郎の小説を読んで良かったのだろうかと、困惑していたりいなかったり……。ドッペルゲンガーに逢ったら、死ぬんでしたっけ? あまりに恐れ多い発言で、申し訳ない限りですが。
- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2002/01
- メディア: 単行本
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*1:或いは禁区