chronic life

I can (not) have relations.

曲がり角の彼女/第三回

いやー、面白かった。初回からそんなに悪くないとは想っていたけれど、今回は素直に正直に誠実に「面白かった」と断言出来る。それ位の成長っぷり。脚本家は変わってないので、色んなものが巧くノッてきて、ピタッと噛み合うようになったんでしょう。連ドラはこういう「化け」があるから安易に切れないのです。
特に、千春がドア越しに堀内に別れを告げるシーンは、演出・構成・台詞・役者・それまでの引き、凡てが良さを発揮していて、非常に優れたシーンだと想いました。これまで二人が積み重ねてきた歴史が、今回さり気なく垣間見えて、まるで何年も動向を気にしていた、友達の恋が終わったかのような切ない気持ちになりました。こういうことは、沢山ドラマを観ていてもそうはありません。
個人的には、前から云ってる通り堀内みたいな男が大好きなので、千春がなかなか別れを切り出せなかったり、別れた後で「好き」の重さに気付いたりしたのは、実によく判る話でして。図らずも別々の場処で、同じように堀内の存在をマンションに譬える位、二人は感覚が合っていたのだけれど、しかしそれに気付いたのが別れ話をしている正にその時と云うのが、視聴者的に胸を打つ訳です。しかも空き巣に入られた直後で、その譬えられているマンションを空けがちにしていた最中に。そこに「渡されなかった新しい合鍵」とか云う小道具まで絡んできて、このシーンは本当に見処満載でお腹一杯でした。
で、別れたら堀内の出番はどうなるんだろう?と少し心配していたけど、今回なつみとの絡みを予想させる伏線もあったし、夕子と夫婦であることも千春達が知って、未だ未だ巧く遊べる余地は残っているでしょう。
なつみについても、一時的とは云え千春が寮で同室になったことによって、私生活がかなり見えてきて、キャラがしっかり固まってきましたね。ジャージ姿でもやっぱり小憎たらしかったり、でも失恋した千春の自棄酒には付き合ってあげたりするのが、これまた釈ちゃんによく合ってる。恐らく今後、なつみの家族の話がメインに来る回があるでしょう。
一樹は、初回の「アメリカでは〜」とか云ってた人とは別人のように、今回は堀内と一緒に飲みに行ったり、千春に優しくしたりと、何だか妙に変化してました。気になる人が出来ると、人ってこんなにも人間らしく振舞うようになるのかと、云わんばかりに。実際、キャラとしては断然今の方が生き生きしてますので、問題ないかと。
それにしても、今週の石川亜沙美のどうでもいいっぷりは凄まじかった。同業他社と同じホテルを使うのが厭だとゴネた客の方が、余程印象に残った。ま、いつかクローズアップされる回が来るでしょう。けど正直、どっちでもい(ry。
後、杏子の一家(って云っても息子と二人だけど)の面倒を、どうして企画営業部の千春とかなつみが看てるのか全く訳が判らない。もっと他にやるべき役割の人がいるでしょうが。と云うか川島なお美がやる役って、大体「川島なお美を出すために作りましたー」みたいな役ばっかで、本筋からしたら大抵必要ないんですよねぇ。主役クラスの場合、キャスト先行で役が出来るのも判るけど、どうして脇でそういうことをするかねぇ? 誰がそんなに川島を求めているんだ……。不満は、それ位です。
やっべ、想った以上に長くなってた。失敗。あぁ、コンパクトに纏めたい……。