chronic life

I can (not) have relations.

凹村戦争/西島大介

今一番書き下ろし長編が読みたかった漫画家、西島大介氏の初の単行本となる書き下ろし長編。あ、説明がダブっている。まぁいいや(笑)。すかさず読了致しました。
ヤヴァいっス。ガツーンって来ました、いきなり。右ストレートとカウンターパンチが、一緒に入って来た――飛び込んで来たような衝撃。もう、唯「やられた!」の一言に尽きる。本当、話題作にして問題作にして傑作!とか、想わずユヤタンの『クリスマス・テロル』みたいな煽り文句が頭を過ぎりますが、兎に角読め!としか云えないかな。小説なら未だしも、是をコミックと云う表現媒体でやってしまうと云うことは、ある意味冒険的であると同時に王道?みたいな、訳の判らないことを感じています。SF的エンターテイメントの要素をふんだんに含みつつ、先鋭的な批評性がその奥に潜んでいる。いや、潜んでないな、是は。やっぱ全面に出てます、批評性も。けどそれが、別にストーリーの邪魔をしている訳でもなくて、絶妙に共存して相互に補強し合っていて、物語の物語に因る物語の為の批評みたいな……やっぱ纏まってないな、この意見(笑)。すいません。
正直、今読み終わったばかりなので、未だ一寸興奮してて、暫くはこの余韻に浸っていたいのです。ちゅう訳で、皆さん早く読みなさい。そして可能であれば、ジュンク堂で逢いましょう――。
追伸:一つだけ気になるのは、凹瀬戸先生の名前は、サナエですか? それともサユリでしょうか? 或いはどちらかは、娘(三歳児)の名前なんでしょうか? もう一度読めば気付くかも?