chronic life

地下室の屋根裏部屋で

前田司郎『夏の水の半魚人』扶桑社

「たまに見る」久我沼はそう言って、着なれない浴衣の襟元を気にかけた。チョコはみんなの輪に入ってはしゃいでいる。こうやって気持ちよくはしゃがれると見ていて気持ちが良い。僕ももっとはしゃがないと。僕は上手くはしゃげない自分に大分前から気付いていた。別に心に傷があるとかそういうカッコいい理由じゃない、単にへたくそなのだ。(p.71)

 そろそろ、三島賞どうですかねぇ。因みに選考会は、明日の予定。

夏の水の半魚人

夏の水の半魚人