chronic life

I can (not) have relations.

黒い太陽/最終回

久し振りに、ここまで突き抜けた終わり方のドラマを見たような気がして、実に爽快です。結局、最後まで立花は「黒い太陽」になり切れなかったんだろうなぁ。警察にリークしたのも、恐らくは藤堂だったんだろうし。やはり、役者が一枚も二枚も上だったと云うことか。正に「黒い太陽は、二つ要らない」って訳ですよ。そういう意味でも、非常に象徴的でいいラストだったと想います。残念だったのは、やはり最終回における笑子の扱いですね。下手したら全く出てこない可能性もあった訳で、そういう意味ではケンさんとの回想シーンとは云え、出番があっただけまだマシと云う考え方もあるのかも知れませんが、僕としてはワンシーンくらい立花との絡みがあっても良かったのになぁ、と云うのが正直なところです。奈緒とキスなんかしてる場合じゃないだろ、立花! 全体としてはとても良質で、この枠としては一、二を争うほどクオリティの高いドラマだったとは想うのですが、終始一貫して冬海が全く魅力的に見えなかったのが、本作の数少ない瑕疵だったような気がします。それが本筋に絡んでこなければ、目を瞑ってもいられたんですが、今回の「千鶴を切ってまで冬海を移籍させたい」と、立花が決断するほどのドラマ上の大きな節目においては、流石にちょっと見て見ぬ振りは出来ませんでした。その上、冬海一人の力で「レッドフェニックス」が「ホワイトイブ」を閉店に追い込むと云う展開にまでなってしまうと、完全にお手上げでしたね。この点だけは、どうしても納得がいかなかったなぁ。寧ろ、菊田が強請りに来たり、その菊田と格闘している間に売上げ金を持って行かれてしまうような展開は、このドラマらしくて逆に良かったと想うんですが。
あの後、傷を治して刑務所*1から出てきた立花が、もう一度「黒い太陽」になるべく藤堂と戦争する、と云う展開で何とか続篇を作れないかなぁ。父親に死なれてしまっては、もうそこまでの馬力はないか。うーん、惜しいなぁ……。

*1:にまで入るかどうかは判りませんが