chronic life

I can (not) have relations.

野ブタ。をプロデュース/第八回


切ねぇー!


と、本当はこれで終わりにしたいんですが、この手は今週既に一度使ってしまっているので、流石に拙いかな、と。それにしても、これはもう「面白い」とか「素晴らしい」とか云う領域すら突き抜けて、ただただ「美しい」と云うしかない気がしている。それくらい最高でした。元々、原作でもこの辺りの展開が結構好きだったのですが、そこは木皿先生、序盤より引っ張っていた「プロデュースをずっと妨害しているのは一体誰で、その理由は何なのか?」と云う問題と非常に巧みに絡ませて、もうこれ以上切なくなりようがない!ってほどの切なさが紡ぎ出されておりました。修二も彰も野ブタ*1皆いい奴だからこそ切ない訳ですよ。でまた、それに対するそれぞれの対処法ってのがもう本当に泣ける。特に、写真を糠床に漬ける彰なんかもう……。あーあーあー。切ない哀しい、しかし美しい。
で、謎の話に戻ると、犯人自体は予想通りと云うか、もう殆どこいつしか考えられないだろうって感じだったんだけど、動機と云うか、妨害していた理由ってのが心底痺れた。そうか、これは修二のもう一つの可能性、裏修二、裏プロデュースだったのだ。この発想の転換と云うか、「人を変化させることに楽しみを覚える」と云う意味での両面性の指摘と云うのは、本当に目から鱗と云うか、ただただ凄いの一言でした。
自分の言葉が他人に信じてもらえないことへの恐怖と云うか絶望ってのは、僕もよく考えますね。言葉を薄っぺらく、なるべく遠くまで飛ぶようにフリスビーのようにしてしまうと、得てして直ぐ隣の人にさえちゃんと届かなくなってしまったり。逆に、誰かの言葉を無条件で信じてしまうと云うのは、時に危険だったりもするけれど、だからこそそこに無上の美しさが宿る訳ですよ。君達は美しい、そして何より強い人間だ。だから、皆には幸せになって欲しい。って云うか、もうこれで終わりでいいよ。これ以上ブラックな展開は、正直観てられないかも知れない。俺、こいつらのこと大好きだからさ。もうやだ。

*1:オマケにまり子も