chronic life

I can (not) have relations.

あいくるしい/第八回

二週間振りの『あいくるしい』。今回から第二部らしい。とは云え、それは物語的な要請と云うよりも、単に放送が一週空いたから、と云うだけのことかも知れない――と想っていたのだが、どうやらそれは僕の早とちりだったようだ。確かに、何かが違う。物語が、動き出している。或いは、終末に向けて。
虹色の戦士、七人目の蜜柑色が登場。とは云え、まだビー玉は渡していないので、もう一捻りあるのかも知れないけど。幌と未来の関係は、如何にも野島らしい小学生版ロミジュリ。ブームに乗った(?)謎々で、少しずつ心を交わしていく流れは素直に良かったと思う。未来が学校に来ることは、そして虹色の戦士の最後の一人となることはあるんだろうか? 果たして、その後には一体何が待ち受けているのだろうか? それとも、何もないのか――。
豪がボクシングの練習を始めて直ぐに、人(政希)を殴るような展開になってしまったのが、些か気になった。それなら練習を始める前か、或いはかなり強くなった後の方が、ドラマ的に良かったような気がするのだが。ま、別にそんなに尾を引くようなシーンでもなかったようだし、アレはアレでいいのか。
前回だか前々回だかに、いきなりみちるにキスをした政希は、一体何を考えているのか、益々判らなくなってしまった。矢口とみちるの仲を引き裂こうとしているのかと想ったら、今回は微妙にフォローしてるし。どういう思惑があるんだか、この先ちゃんと説明される時がくるんだろうか……? そんなことより、みちると矢口は本当にもうこれで終わりなのか?って話だけど。
今回の明示の台詞は、これまで以上に詩のようだった。ここで云う「詩」とは、あくまでも野島伸司によるそれである。或いは、野島哲学と云ってもいい。哲学が詩であると云う時点で、かなり野島っぽい訳だが。そんな台詞と、「EGG」と「エッグい」とか云うギャグが混在しているのが、これまた実に野島らしい。
原沢家は、このまま離れ離れのまま終わってしまうのか。それが野島伸司の伝えたかったことなのか。いや、きっとまだ何かある筈だ。僕は期待する。僕は夢想する。南果歩には、きっと東京で何か起こる。
聖子は自分の家のことで手一杯。そして愁も、母をずっと追っていた田中健が遂に登場し、これまでと同じではいられない。虹色の戦士は、これから一体どうなってしまうのだろうか? 由美によく似た園子は、これから一体どんな風に真柴家と絡んでいくのだろうか? 気になることばかりの一時間だった。
久し振りなんで、ちょっと書き過ぎてしまった。