chronic life

I can (not) have relations.

ホームドラマ!/第一回

いきなり最初に云っちゃいますよ。是好き。是いい。是面白い! 今の処、春クールで一番良かったと想うのです。
元々一番期待してたんだけど、期待以上だったなぁ、正直。今クールのドラマが全部始まったら、一応初回評価みたいな表にしようと想ってるんだけど、多分是が一番だろうなぁ。
まぁ、僕の大好きな岡田惠和脚本で、主演は剛君とユースケ兄さん。脇には酒井若菜ちゃん迄いるんで、絶対固いとは想ってたけど、更に一本取られました、はい(笑)。
冒頭、いきなり皆が既に「家族」として生活しているシーンからスタート。しかも水槽なめで。途中で云うと面倒なんで、最初に云っとくと、兎に角画が綺麗だ。映画っぽいとか云う積もりは更々無いけど、この演出と画面は好きだなぁ……と想ったら、やっぱり演出は平野俊一さんでした。やっぱ凄いわ、平野さんは。
で、前半は淡々とタイでの旅行風景と事故の描写。皆、それぞれの家族とバラバラに行動してて(当たり前なんだけど)、しかし、この普通な描写が既に堪らない。正直観てる方としては、途中で事故が起こってしまうことが判ってた訳で、そういう意味で観ると余計にもの哀しいと云うか何と云うか……。特に、将吾(剛)と亜由美(岡本綾)の新婚夫婦のシーンがもう抜群に好き! あの、新婚特有の初々しさと将吾の甘えっぷり、それに亜由美の可愛さと云ったら無いですよ、貴方。二人の絡みが初回しか観れないかと想うと、今から既に淋しい想いで一杯。岡本綾ちゃん、やっぱいいねぇ。
それとは対照的なのが、秋庭一家。仕事でバスに乗れなかった智彦(ユースケ)と、父親不在乍ら何とか旅行を楽しもうとしている香(木村多江)達。アラ、木村さん。『ワンダフルライフ』に続いて、又奥さんですねぇ。しかも、多分どっちも初回だけだし(笑)。けど、いい仕事したなぁ、今回も。木村さんも、岡本綾ちゃん同様初回でいなくなってしまうのが非常に勿体無い。しかし、それも宿命……by和賀。
で、智彦の最初の見せ場は、やっぱり二人の亡骸を見付ける件で、あそこは他の面子が全員事故の直後で茫然自失としてて、彼が独りで動きのある役回りを受け持ってた(紺野まひるは置いといて)。各々のベッドの間を縫って行った先に、シートに包まれた二つの遺体。そして帽子……。ヤバい。
……本当にヤバい。この調子だとかなり長くなってしまう。一寸だけピッチを上げます。
で、後半は将吾が皆を集めて家族になろうと奔走し始める訳ですが、そりゃあ皆何かしら生活がぎこちなくなってる訳で、違和感と云うか、齟齬を感じてると想う。多分今後、徐々に集まってくるんだろうけど、この辺りって少し『ひとつ屋根の下』の始めに似てるかなぁ。血の繋がりのあるなしって云う差異はあるけど。年齢は上下するけど、立場的には智彦がちぃ兄ってトコだなぁ。最後迄一緒に暮らすの拒みそうだし。けど、きっと冒頭のシーンのような日が何時かやって来る訳で、そこ迄の道程も注目したい処です。
兎に角、観てない人は観て下さい。騙されたと想って観て。多分、初回は此処一週間以内に深夜で再放送すると想うので、是非是非御覧下さい。実話がモデルとか、映画『ユリイカ』に似てるとかそういう話題はさて置いて、取り敢えず観て下さいな。
追記:僕は個人的なメンタリティの問題で、血の繋がった家族よりも、血の繋がらない家族――擬似家族と云い換えてもいい――の物語や愛情の方に、感情移入し易いのかも知れない。だから、こんなに絶賛しているのかも知れない――と、少しだけ自己分析。血の繋がりが何より大切と考える人には、チャンチャラ可笑しいと笑い飛ばされてしまうかも知れないけれど……。

後、一話を観逃した方、或いは観ても今一設定が善く判んなかったと云う方は、是非公式サイトにどうぞ。岡田さんのインタヴューや、モーションな人物相関図とか見処満載です。
http://www.tbs.co.jp/home-drama/