chronic life

I can (not) have relations.

『もえかん(仮)』/感想

かなり遅くなりましたが、『もえかん(仮)』 の一言感想書きます。各執筆者のサイトへのリンクは、面倒臭いので上の『もえかん(仮)』のページからお願いします。一言に収まってない奴もあるので、案外長いよ。

★恋は盲目。/水希望
体裁と云うか構成としては、小説と云うよりも散文詩に近い。詩の方が得意なのであれば、そちらを『もえかん(仮)』に載せても面白かったかも。俳句はいるけど。
内容としては、一寸描写が判り難い(読解力不足もあるけど)点があったので、理解し切れているのか不安です。自戒も含めて、作者は恋に対して少し距離を取ろうとしているように想う。恋は恐い恋は恐ろしい、と。
並びに関しては、既に云い尽くされているので、敢えて僕はもう何も云いません。けど、良いことだと想う。

★伍圓玉一枚の謎/踝祐吾
多分僕は、他の普通の読者と較べて、より面白く読んだと想いますよ。好きだから、こういうの。モチーフとなった実際の事件にも少し噛んでるし、何よりメタだからね。

★萌える推薦文/進井瑞西
進井さんの書く文章が好きです。巫山戯て訳判んないこと書いてる時も、こんな風にある程度ちゃんとした文章を書いている時も。この推薦文は、唯一にして最高の推薦文に仕上がっております。

★萌えミステリ往復書簡/秋山真琴・紅蓮魔
僕もチョコチョコ「萌えが判らない」とか呟いているので、次の本では僕も誰かと往復書簡したいです。
……アレ? 感想になってない? いや、笠井さんと東さんの奴だって(ry。

★萌えの細道/滅・こぉる
さて、是を滅・こぉるさんが一体本当はどれだけの時間を要して書かれたのか判りませんが、是は深いですよ。一見浅そうでも、「浅い」と云う点において深かったりするので、スッと読み飛ばせない。一回自分の中で咀嚼して、もう一度「おぉっ」って想っちゃう。

★進井様がみてる 第三話「作者Mは***ですか?」/のりぽん・ザ・リッパー
笠井潔的意味は特に無いですが、面白いです。内輪ネタ小説の鑑。此処迄面白く書ければ、僕も変なメタなんてやらずに……。失礼、愚痴です。
処で、学院の藤と藤店長ってどういう関係ですか?

★ミステリ系更新されてます学園/ウリオ
元さんは萌えですよね。何気に『もえかん(仮)』を手に取って、一番最初に読んだ作品だったりする。そして、再読回数も最多だったりする。未成年×元もいいけど、僕は四コマの方が好みです。そしてやっぱり滅(ry。

★密室殺人はじめました/NAO
ミステリーですね。キャラは確かに一寸弱い気もするけど、それは徐々に育っていくような気もする。それより僕が気になったのは、メインのトリックだったりする。驚きと云うよりも「へぇー」って感じになってしまって、しっかり楽しめなかった。ネタバレで云いたいことがあるけど、此処では控えましょう。  

★滅氷命を追って(その一)/松本楽志
滅愛に溢れた作品。今後の展開を非常に期待させるけれど、多分ないんだろうなぁ。しっかり書いて『怪』とかに載せればいいと想いました。偽史ものとして一大絵巻に仕上げて戴きたい。そしてデ(ry。
  
★霧舎学園トリビュート「十二月は性なる夜の快楽殺人」/未成年(笑)
さて、僕に感想を書くことを戸惑わせた一作。霧舎学園も読んだことないし、どうコメントしていいやら。ネタ満載なのは判るんだけど、正直殆ど理解出来なかったので(音楽ネタとか)、日記の方で解説がしてあって嬉しかった。作者の頭の中が覗きたい一作。
 
★神≠探偵・山田正紀/根多加良
申し訳ないのですが、山田さんの本も一冊も読んだことがないので、中身については何も云えません。唯、途中で引用されている、参考文献の方が気になって仕方なかったです。文章とフォントが一番合ってる気がした。気の所為かも知れないけど。

★笑う月/久我明
いいですね、是は。短い中にしっかりと起承転結があって、ちゃんと綺麗にオチて締めてある。知識が乏しいので、こんなことを軽々しく云いたくないけど、読み易い天城一みたいな。その癖、キャラの顔が不意に浮かんでしまうのが可笑しかった。
後はやっぱり、例のモノが動いている処はこの眼で見てみたいですね。

★「謎宮会」を読み返してみよう/政宗
寡聞にして、謎宮会のことは全く知らなかったので、純粋にこの紹介文は嬉しかった。著者の意図通り、本を片手にネットでテキストを探して読むと云う作業をしてみると、更に楽しみが拡がる一作。本の世界だけでは終わらないと云う意味では、実に『もえかん(仮)』らしいものでした。

★恋への扉/石野休日
石野さんやってくれるなぁー。いいなぁ、是。エッセイと云う括りなので、一応僕は凡て事実だと想ってますが、まぁ別に創作でも構わない訳で。どっちにしても、是だけエンターテイメントとしてちゃんと作品に仕上がっていれば問題ないのですよ。実に石野さんらしい、読み乍ら作者の顔が浮かんでくるような作品です。イチローの如き安定感。

★連作断篇集『おぎゃ鴉。』(短縮版)/溝口要皓
もう是以上自分の作品について語ると本当にイタいので、略。いや、既に充分イタい訳だが。
  
★鳳明館殺人事件/永井坂奈
MYSCON行きてぇー!と叫びたくなる面白さ。小説の中ではマイベストかな。先ずタイトルのデザインが好き。是は古井さんのお手柄。
内容に関しても、一々ツボです。「サイト」と云う設定、少しずつ現実とはズレた微妙な名前、要所要所に出てくる小気味いい注、舐め切った(褒めてます)読者への挑戦状、そして大団円……? 是はいいっスねぇ。サイトの名前が、JOJOと云うか西尾維新じゃ?と想うが、まぁそんなことはさておき。
それにしても、一番ツボだったのは、MOE(Man Of Entertainment)です。
  
★信号事件/杉江松恋
初めて普通に翻訳ものが面白いなぁ、と想って読んだ。キャラが立ってるんだなぁ、是。『もえかん(仮)』の小説内で一番の萌えキャラは、取りも直さずマギーです。いや、ジョビジョバじゃないよ。
読み終わって、一番清々しい気持ちになりました。
 
★進井瑞西インタビュー/キセン
もう、「時期が早かったね」とか云えない。僕が書くのが遅かった。永世MTになってるし(笑)。進井さんとは、もっと仲良くなりたいです。リッパー師匠と未成年(笑)君はノリノリに見えるのに、キセン君は少し硬い感じがしました。インタヴュアーなんだから、仕方ないんだけど。

★仮面の男/shaka
今回の『もえかん(仮)』全作品中のベスト作品。いや、マジですって。敢えてインタヴューより後に持って来て迄トリを務めさせるだけの価値がありますよ。是は、shakaさんが凄いのか進井さんが面白いのか、一寸判断が難しい。と云うか、多分両方。数々の昔話のシーンの中に、自分がいないことが非常に悔やまれます。
文章自体も非常に好みの文体で、ずっとこのまま読み続けていたいと想いました。如何せん、頁が残り少ないの丸判りなんだけどさ、薄いから。

★総評
感想書いてて想ったけど、何気に今回は進井祭だったな、と。全作、非常にレヴェルが高くて、読み飛ばしとか「是いいや」とか想うのがなくて、それだけでも素晴らしい。こんなの『ファウス(ry。
後、何か色々的外れなことも書いたと想いますが、莫迦の戯言だと想って見逃して下さい。『世界の中心で、愛をさけぶ』位の勢いで「見逃して下さいー!!」って感じです。
はぁー、疲れた……。