いつも、そうだ。夜のあいだにもっとできることがあるんじゃないかという可能性めいた考えがちらちらと誘いかけてきて、うまく眠ることができない。起きていたところで、深夜番組やレンタルビデオや小説や漫画、あるいはお酒、たまにセックス、たまにドライブ、それぐらいしかやることがない。結婚前からそんなもので、結婚してしまうと安心が勝って、互いの日常は余計に仕事へ傾いてしまい、生活は吸い殻みたいに手応えのない時間になった。(p.151)
やっぱ俺、中山智幸好きだな、って想いました。でもまぁ、芥川賞を受賞するような小説ではないかな、とも感じましたが。とか云ってると、案外サラッと受賞しちゃったりするかも知れませんけど。いや、どうかなぁ。
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/07/06
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