私の子ども時代には大きな戦争があった。貧しい時代に育った者は「君たちは恵まれている」と言いがちだが、私は「誰だって『自分が生まれた時代がいちばん良い』と思っておくのが、良いよね」と、年若い友だちには話すようにしている。
私は、自分の生きてきた時代を否定する気には、まったくなれないのだ。おいしいものをいろいろ食べてきたし、面白い映画も見たし、山登りもした。(p.395-396)
多分、再読だと想うんですが、どこにも読んだと書き残していなかったようなので。まぁ、分量的にちょっと短めではありますが、これはこれでちゃんと単体で「面白かった!」と記録し、記憶しておくべき作品だと感じたので。いやー、ナオコーラ先生は本当に素晴らしい。
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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