chronic life

地下室の屋根裏部屋で

中島敦『南洋通信』中公文庫

某友人に薦められて読んでみました。面白かったです。丁度、本作を読んでいる時に自分自身も少しばかり体調が悪かったので、「通信Ⅰ」「通信Ⅱ」の書簡については、ある種の相乗効果もあったように想います。また、南洋の伝承などに材を取ったと想われる小品集「南島譚」「環礁」の諸作も面白く、是非この本を手に舞台となった周辺を旅して回りたいな、と云う気持ちになりました。しかし、自分の死んだ後、こんな風に私信を作品として発表されたら俺は厭だなぁ、と強く感じ、ただそれだけの理由で、作家になんかなりたくない!とは想いましたが。とは云え、他人の手紙を読むのは面白いから堪んないんですよねぇ。って云うか、殆ど日記か独り言かって感じでしたしね。

南洋通信 (中公文庫BIBLIO20世紀)

南洋通信 (中公文庫BIBLIO20世紀)