chronic life

(In Øther Words)

好きだ、

僕の板谷由夏好きを決定付けた『tokyo.sora』の石川寛監督の、劇場公開第二作。本当は、必ず映画館に足を運んで観ようと想っていたのですが、いつの間にやらDVDがレンタルされる頃合いとなり、今日に至ると云った訳なのであります。そういう訳で、個人的にはかなり期待してこの映画と向き合ったんですが、予想以上に素晴らしく、心に染み入るような作品だったと想います。石川監督らしい空気感や間、それに空の実景の挿入具合が絶妙で、一本の長篇映画を観たと云うよりも、一冊の分厚い写真集をゆっくりと味わいながら捲り、その一枚一枚の写真を凝視する行為を、ずっと繰り返していくような感覚にさえなりました。それは恐らく、台詞を初めとした普通の映画にとっては非常に重要な要素の一つである「音」が、極限まで削ぎ落とされているからで、だからこそ、逆にヨースケの弾くギターの旋律や、数少ない台詞*1がとても印象的に残響するのだと想います。キャスト陣も皆さん好演していて、特に17歳のユウを演じた宮崎あおいと、泥酔して道に倒れていた虎美を演じた野波麻帆が、非常に良かったです。それと、出番はあまり多くないですが、大森南朋が演じた高校の教師も僕はとても好きでした。と云うか僕は、この映画が好きだ、大好きだ。
もっと寒い時期の夜、しかも深夜にもう一度、じっくりと観返したいと想います。

好きだ、 [DVD]

好きだ、 [DVD]

*1:タイトルの一言も