chronic life

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四十日と四十夜のメルヘン/青木淳悟/新潮社

感想とは似て非なる何かは後で改めて書こうと想いますが、先に一つだけ云っておくと、最近こんなに面白い小説ばかり読めて、本当に幸せでなりません。何だか、燃え尽きる前の最期の煌めきみたいです。→はい、書きました。
表題作の「四十日と四十夜のメルヘン」は、読んでいてグルグルしました。粗筋を書き難い小説と云うのも、実は結構色々あると想うんですが、そんな中でもこれはかなり特殊なタイプだなぁ、と。日記とか作中作とかを判り易く受け取ると、所謂メタ・フィクション的趣向なんて言葉を一瞬持ち出したくなってしまうのですが、断じてそんな単純なことではないと想う(「メタ・フィクション的趣向」が単純だと云う意味ではない)。それと、「チラシ」の裏に書いてるってのが、何か素直にグッと来た。違うか。
もう一篇の「クレーターのほとりで」は、読んでいてドギマギしました。例えるなら、とても気持ちのいい脱臼と云うか、読めば読むほど逃げていくのだけれど、捕まえることよりも追い掛けることの方が面白いから、結局はそれでいい、と云う気持ちになってしまうと云うか。本当、説明が下手過ぎて申し訳ない。後、これは両方の作品に共通して感じたことなのですが、今回初めて読んだのに、何故か読んでいる途中で再読しているような気になってきて、この不思議な感覚は一体何なのだろうかと、どうにも最後まで掴みどころのないままでした。実際に再読してみたら、少しは何か判るかも知れませんが。何だか、全然魅力が伝えられていないような気がして仕方がないですね。本当は、もっと面白いです。

四十日と四十夜のメルヘン

四十日と四十夜のメルヘン