小説を読んでいて、ここまで胸を締め付けられたのは初めてかも知れない。それほどまでに、僕には凡てが切実過ぎた。どれほど陳腐で何の説明にもなっていなくても、それでも敢えて「言葉にならない」としか云いようがない。素晴らしい。ついさっき読み終わったところなのに、もう再読したい。時間があれば、一日一回再読したい。読むとこんなに切ないのに……不思議だ。絲山秋子の長篇ベストは『海の仙人』だと想うけれど、短篇集ベストは今のところこれだと想う。因みに一番好きなのは「へたれ」。って云うかもう、これくらいで勘弁して下さい……。
- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/10/29
- メディア: 単行本
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