源一郎さんの単行本を読んだのは、何と約二箇月振り。タカハシ熱も冷めてないし、そんなに間が空いたつもりはなかったんだけど。時の流れは本当に早いなぁ。
読んでいて何度、残念と云うか、悔しい想いをしたことか。出来れば最初に発表された時に、遅くとも単行本が出た時には読みたかった、と感じた文章がどれだけ多かったことか。それに、これほど「文章は生ものである」と痛感したこともなかった。それは多分、(特に「平凡なことを考える」と云う章に)時事問題やTVの話題なんかが多かったからで、こういうのはきっと、リアルタイムで読んだ人の衝撃や感動*1には遠く及ばないだろうなぁ、と想ってしまう訳ですよ。しかもTVのことはまだしも、時事問題なんかは記憶や記録としてすら、あんまりよく憶えてないし。恐らく僕は、その面白さの半分も判ってないんだろうなぁと想うと、哀しいやら無念やら。なので途中からは開き直って、文章が面白くて読んでて楽しかったらそれでいいや、と云うモードにシフト。そういう読み方でも僕には充分なのです、タカハシさんの本は。サイドバーに掲げている積読を読み終わったら、また高橋源一郎強化月間にしようかなぁ。あー、面白かった。
- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: ブロンズ新社
- 発売日: 1993/06
- メディア: 単行本
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*1:単純に「面白さ」と云ってもいい