読了。第42回文藝賞受賞作。我らが高橋源一郎氏が高評価をしているようだと云うことで、読んでみました。面白かったです。寧ろ、勉強になったと云うか何と云うか。
僕は死ぬまでに絶対書いておきたいと想っている小説が三つあって、それは学校の話と家族の話と仕事を辞めた時の話である。この作品を読んで、その内の学校の話と家族の話について、僕はもう一度考え直させられた。ヤバい、僕はあの頃の切実さを、すっかり忘れ去ってるじゃないか!って。この作品には、それがあった。詰まっていた。パンパンで溢れそうだった。いや、溢れ出てしまったものが、この小説なのかも知れないが。これは年齢の問題と云うよりも、才能と云うか、意識の在りようの違いなのではないだろうか。
マシンガンとはつまり言葉であり、小説なのではないか。少なくとも、僕はそう受け取った。砂糖菓子ではなく、言葉と云う弾丸を撃ち出すマシンガン=小説。僕は、早く二挺目のマシンガンも見てみたいと想った。それでこそ、「マシンガンズ」ではないか。
これもまた、ある一人の少女の物語――なんちゃって。
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