読了。この本は怒っている。しかし「激怒」と云うほどでもなく、やはり「腹立つ」と云う表現がピッタリなようである。共感出来ることもあれば、「それはただの逆恨みだろう」と想うこともある。しかし総じて感じるのは、何だか腹を立てている人が皆、妙に楽しそうであると云うことだ。怒ると云うことは、泣くことと同様に娯楽になり得る。僕はこの本を読んで、そんなことを考えていた。だから、この本に書かれていることに同調して怒ってもいいし、逆にこの本に対して怒ったっていいと想う。それはそれで、この本の楽しみ方の一つなのだから。……ヤバい、巧いこと纏めようとしてしまった。似合わないことを。
- 作者: 阿川佐和子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/09
- メディア: 文庫
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