読了。ご存知、村上春樹のデビュー作。昨日の欲求を早速実現してみる。これから暫く初期、或いは有名どころを中心に読んでいきたいと想っている。その、第一歩と云うことで。本作自体は想っていたよりも存外に短くて、直ぐに読み終わってしまった。とても不思議な読書体験だった。何か、雲の中にでもいるような奇妙な浮遊感と、深い霧の中を進むような云い知れぬ困惑感。夏至の頃、日も暮れ掛けた夕刻に、海沿いの国道を吹き抜ける心地良いような淋しいような風の中を、ゆっくりと歩いている。独りかも知れないし、二人かも知れない。笑っているのかも知れないし、泣いているのかも知れない。
僕は、村上春樹が好きになった。未だ未だ、沢山読みたい。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/09/15
- メディア: 文庫
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