chronic life

I can (not) have relations.

裁くのは誰か?/ビル・プロンジーニ&バリー・N・マルツバーグ/創元推理文庫

読了。感想は……多分後で書きます。書きました。
余り事前情報は入れずに、取り敢えず何だかヤバ井!と云うことだけを聴いて読み始めました。程無く、オチと云うかネタの方向性と云うのは知れた。この書き方なら、アレしかないだろうと。と同時に、犯人もほぼ判った。と云うか、ネタがアレなら犯人はあの人しかいないだろうし。しかし、唯普通にそれをやっても、今なら別に有り触れた題材だし、そこ迄色々と云われる訳もあるまいし……と、僕は更に突っ込んで色々予想し乍ら読む進めることにした。すると、半分を過ぎた辺りで、僕の頭に天啓が降りて来た。ま、真逆……是って、若しや、そんな莫迦な!な推理――と云うか予想が立った。かなり離れ業な、若し本当にそれをやったら、明らかに滅多打ちにされるであろう真相だった。それ以降は、もうその自分の立てた予想が頭を離れずに、最後迄突っ切るしかなかった。が、しかし――。僕の予想は脆くも崩れ去ったのだ。と云うか、ある意味僕の予想は当たっていたのだが、真相は僕が想っているよりは衝撃が少ないものだったのだ。だから、確かにかなり強引でトンデモな部分はあるし、フェアかアンフェアかと云われれば、結構悩む処だけれど、それでも僕は未だ赦せると想った。寧ろ、手堅く決めたな、とさえ想った。つまり、充分僕の許容範囲だった訳だ。端的に云えば、僕は充分面白さを堪能した――と云うことになるだろう。是位決めてくれれば、もう何も云うことは無い。

最後に、僕が途中で想い付いたその超絶の真相を背景色で書いておきます。未読の方は、一際ご注意の程を。
クリストファーを含めて、被害者3人も凡て大統領の別人格だった。つまり、実際は五重人格の内の人格が消えて行くだけで、殺人は一つも起こっていない。
若し真相がこの通りだったら、僕はある意味絶賛したと想う。自分の予想が当たったとかそういうことは抜きにして、それを本気でやろうとした心意気に対して。しかも、それを完全に納得させられる形で遣って退けていたとしたら、是はもっと名作と呼ばれたことだろうけど。ある意味、惜しいと想った。
追記
上のネタで、一本自分で書いてみようかと想ったけど、前例があるのかどうか判らない。どなたか、ご存じないですか?