chronic life

I can (not) have relations.

砦なき者

ヴィデオに録っておいたものを、漸く鑑賞致しました。面白かった。妻夫木君が悪くて、一寸違和感あるかな?と、色んな処で云われていましたが、そこは発掘した鶴橋監督、巧く演出されていましたね。勿論、妻夫木君自体が巧くなってると云う事実も、そこには当然ある訳ですが。
話の展開としては、想っていたより結構サクサクと早く進んで行って、スピード感がありました。まぁ、もう一寸丁寧に描いて欲しい処も幾つかあったのですが、それは2時間のTVドラマと云う制約と、映像としての臨場感を出す為には仕方なかったのかな、と。もっと詳しく物語を味わいたい人間は、原作の小説を読めと(笑)。
ミステリーとしては、突っ込み処は満載だけど、サスペンスとしては一級品でしょう。後、強いメッセージ性もあるし、ドラマの総体としてみれば、大変レヴェルの高いものに仕上がっていたかと想います。勿論、苦手な人や退屈に想う人がいるだろうなぁと云うことも、一部のキャラの描き方が典型に嵌り過ぎてるとか、リアリティーが無いとか、長坂の気持ちが判らないとか云う批判もあるだろうし、僕も全肯定する積もりはありません。唯、ちゃんとやるべきことはやってるな、と。アレだけ前フリしといた分は、ちゃんと責任取ったな、と。
後、ブッキーがヤケにカッコ良いのが印象的でした。つい最近『きょうのできごと』を観たもんだから、余計にそう想ったのかも知れないけど(笑)。兎に角、お薦めです。特に、何時もはドラマなんか全然観ないような中高年の男性の方に是非観て戴きたい。多分、泣くよ、ラストで(爆)。