chronic life

I can (not) have relations.

liar×liar

僕が恐れている原因の一つに、嘘があるような気がする。僕は、今の現状を取り繕う為に、周囲に沢山の嘘を吐いて来た。そして、それを何とか吐き通そうと想っていた。何故なら、若しそれが世間に(主に職場にだけど)露見してしまったならば、今の僕の社会的立場や最低限の生活の保障が奪われて仕舞うこと必至だからだ。嘘を吐き通すこと=今の生活を守ることなのだ。それ程迄に、僕は嘘で固めて生きている。
しかし、僕はもう厭になったんだ。嘘を吐き続けることが。不意に、急に、何がきっかけと云う訳でも無いのだけれど、そんな嘘塗れの人生が、生活が、自分が、周囲が、領域が、境界が、社会が、世界が、セカイが、厭になってしまったのだ。だから、そんな嘘で構築されたセカイを、もう壊してしまいたくなったのだ。しかし、それと同時に生きることを守ることを止めてしまうことは躊躇われる。だからこその苦悩である。いっそセレナーデ。凡てが白日の許に曝されてしまえば、気持ちがすっきりするのかも知れない。だが、その時僕は、今の生活の基盤を失うことになる。ゼロになる。零に戻るんだ。最初の場処に戻るだけか――?
そういうこと?
嘘を自分で暴露して、セカイを壊してしまいたい。その為の一歩を踏み出す――それに対する恐れ。
嘘を守る為に、更に嘘を重ねていくことが辛い。痛い。耐えられない。だから正直でありたい。誠実でありたい。真摯でありたい。その為には、是迄嘘で積み上げて来た砂上の楼閣を、凡て蹴り倒してしまわなければ。嘘を吐かない為に、嘘を暴かなければいけない。しかも、自分で吐いた嘘――。
嘘。嘘。嘘。嘘ばっかりの人生だ。嘘ばっかりで御座居ます。自分でも、一体何処迄が本当で、何処からが嘘なのか判らなくなって来た。感覚の麻痺。嗚呼、訳判んねぇー……。