今年二冊目は是です。是も結構前から積読になってたもんで、ずっと気にはなってたんですけど、なかなか手が延びなくてね。すいません、御大。『彩紋家事件』には間に合いました（笑）。
で、肝心の内容なんですが、何だか豪いあっさりしちゃいましたね、オチが。いやまぁ、確かに御大らしいと云えばらしいんですが、何時もの大どんでん返しみたいなのを期待して読んでると、一寸肩透かしを喰らったような気にならないでもないです。御大に対して、余りに期待過剰であると云うのは、確かにあるんでしょうけどね（苦笑）。
しかし、それを補っても余りあるのが、木村彰一氏ご本人に因る*1特別寄稿「メタレベルにおける木村彰一」。是がね、本当無性に面白い訳ですよ、ぶっちゃけ。是が本当の本当に木村彰一氏の手に因って書かれたものかどうか何てのは、正直こっちにとってはどうでも良い訳で、要は中身が面白ければ良いんですよ。是は、御大自身の意見でもある訳ですが、それには僕も同感でして、この特別寄稿だけを取ったとしても、僕はこの一冊を読んだ価値があったと、そう想う訳ですな。と云う訳で全体としては合格点だったと想います。『マリみて』と京極作品を繋ぐフックとしては、絶妙なさじ加減だったかと（爆）。と云う訳で、次は『陰摩羅鬼の瑕』の再読行きまーす！
*1:此処には異論が残る余地はあるでしょうけど
