chronic life

I can (not) have relations.

2017年4月の読書まとめ

 4月はどうも、脳を揺さぶられるような本が多かったですね。因みに、今は『一九八四年』『火蛾』『皆殺し映画通信 冥府魔道』を併読しております……。

2017年4月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1395ページ
ナイス数:31ナイス

恐怖小説 キリカ恐怖小説 キリカ感想
CZS(超・絶・賛)!!
読了日:4月6日 著者:澤村伊智
シン・ゴジラ論シン・ゴジラ論感想
藤田直哉、二冊目の単著。「『シン・ゴジラ』論」であり、「シン・『ゴジラ論』」でもある。やはり、過去の《ゴジラシリーズ》も「ビートたけし第一回監督作品」も観なくてはなぁ……。『新世紀ゾンビ論』も近い内に。
読了日:4月10日 著者:藤田直哉
新世界崩壊 (講談社ノベルス)新世界崩壊 (講談社ノベルス)感想
上小野田警部が好きだ、と声高に表明することは些か憚られるが、その気持ちを無碍にも出来ない。一つや二つ見破れても、凡てのネタを看破することは容易ではないだろう。そしてまた、私は新たな世界を夢想する。それも吝かでないな、と嘯きながら……。
読了日:4月14日 著者:倉阪鬼一郎
断片的なものの社会学断片的なものの社会学感想
読みながら考えていた、ある断片をここにも記す。「勤労の義務」や「働かざる者食うべからず」と云う、目には見えないが確実に存在している鎖(「呪い」と言い換えてもいい)から完全に解放されることは難しい。それは仮令、実際に労働をしていなくても、いや寧ろ、していない時こそ強く意識させられる。自らを否定する、逃れ難い抑圧として。「不労の自由」が、鼻毛が出ていることと同じくらいの軽さになればいいのに、と願って。そして、「厭々働かざるを得ない人」が一人もいない社会を目指して(キリンジの「エイリアンズ」を聴きながら……)。
読了日:4月19日 著者:岸政彦
超企画会議超企画会議感想
先達ての『断片的なものの社会学』同様、本書を読もうと思ったきっかけも『トーキングフルーツ』だった。正直、書き手としての川村元気にはあまりいい印象がなかった。いい噂を聞かなかった、と云ってもいい。それに私は、ハリウッドの映画や映画人に関しては、極めて無知だ。そういう前提で読んだ、訳です。さて、「J.J.エイブラムスと『ゴジラ』を作ったら?」は、後の(川村Pはノータッチの筈の)『シン・ゴジラ』を経てから読むと、実に示唆的に感じられた。
読了日:4月19日 著者:川村元気
四重奏 Quartet (講談社ノベルス)四重奏 Quartet (講談社ノベルス)感想
あるリストの中で「☆」のついている最も古い作品だった……と、これくらいなら書いても大丈夫だろうか?
2017年春に読むには、些か過剰に期待してしまうタイトルですが、こちらは2001年4月の作品。
判る……判るんだけど、笑えるところまでは突き抜けていない感じ。所謂「ホップ」の段階と云いますか……。さて、次の「ステップ」はどれかな?
読了日:4月22日 著者:倉阪鬼一郎

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