chronic life

I can (not) have relations.

2017年12月の読書まとめ

 さて、2017年も終わりましたね。誰にも読まれていないような気もしつつ、何とか一年続けてみましたが、あまり意味はなかったかも知れません。2018年は、どうしようかなぁ……。

12月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1841
ナイス数:37

アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
犯人はさておき、解説で笠井潔が本作の「独創性」と指摘している某トリックについて、あまりにも軽々しく(殆ど断りなく)紹介されてしまっている場合が多くはないだろうか?と心配になった。
まぁ、現時点で全く何の予断もなくこの小説と向き合うことは、非常に困難かも知れませんが……。
読了日:12月04日 著者:アガサ クリスティー

傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4)傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4)感想
これまでの傾向から考えると、邦題の時点で何かを察しなければならなかったところでしょうね。そして、ドゥドゥーシュの名前が最初に出てくるページについても……。
読了日:12月12日 著者:ピエール・ルメートル

新潮 2017年 12 月号新潮 2017年 12 月号感想
佐藤友哉「神がかり」、保坂和志「『を待ちながら』ノート――無力さ、現前性、ユートピア」などを。
読了日:12月16日 著者:

江戸川乱歩と横溝正史江戸川乱歩と横溝正史感想
大変、読み応えがありました。乱歩と横溝の著作ももっと読もうと思いましたが、角田喜久雄『高木家の惨劇』も気になりました。
読了日:12月20日 著者:中川 右介

痴女の誕生痴女の誕生感想
発売直後に購入していたので、一年半以上積んでいた訳ですが、もっと早く読めば良かった。アダルトビデオとは同い年、と云っても過言ではないでしょうが、その歴史と自分がこれほどシンクロしていたとは……! また、章立ての並びが憎い。「幻想」と「イマジネーション」の先に、「誕生」があったのだなぁ。
もう一つの『誕生』も近々。
読了日:12月23日 著者:安田理央

読書メーター

2017年12月の映画まとめ

 12月は映画館5本、その他20本、併せて25本。年始から都合241……の筈なんですが、一本数え忘れていたものがあったので、最終的に2017年は映画館70本、その他172本で合計242本の映画を観ました。250本の壁は高い……。
 12月に観た新作では『ビジランテ』『光』『勝手にふるえてろ』が印象に残りました。
 年間ベスト的なものは、気が向いたら近い内に(『二十六夜待ち』を観た後で)。

 詳細は岸ヰ了さんの映画レビュー・感想・評価 | Filmarksで。

トリック新作スペシャル3

何故か全シリーズの中で唯一、観逃していたものをdTVで。堤幸彦による横溝パロディの、一つの集大成でしょうね。まぁ、この後に『神の舌を持つ男』でもやるんですが。
福士蒼汰による林先生ネタが、終盤まで貫徹されていたのが良かった。
久しぶりに『ラストステージ』再鑑賞しようかなぁ。

2017年11月の読書まとめ

 11月はやはり筒井熱が再度高まった月でしょうか。これからまだまだ読みますよ〜!

11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1823
ナイス数:16

筒井康隆コレクションIII欠陥大百科筒井康隆コレクションIII欠陥大百科感想
筒井康隆入門』で熱が再燃したので、約二年ぶりに続巻を。いやはや、このブラックさは堪りませんね。初出の一覧などを見ると、当時の筒井さんが如何に引っ張りだこだったかが窺えます。
『Ⅳ』もまた近い内に。
読了日:11月10日 著者:筒井 康隆

未知との遭遇【完全版】 (星海社新書)未知との遭遇【完全版】 (星海社新書)感想
筒井康隆入門』に感動し、遡って積んでいた本作を手に取る。単行本から数えて六年近くも読み逃していたのは失策だが、今読んだのも「最強の運命論」故であろう。また「マルチプル」にも感銘を受ける。大変、啓発されました。
読了日:11月10日 著者:佐々木 敦

塔と重力塔と重力感想
「双塔」は再読。テッド・チャンを読んだ時に感じた「〈新潮〉っぽさ」は、殆ど「上田岳弘っぽさ」だったんだなぁ、と改めて。
表題作の水上、面白い奴だなぁ。
読了日:11月17日 著者:上田 岳弘

AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書1225)AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書1225)感想
おいそれと感想を述べることは躊躇われる。ニア芸能界の闇、違法な労働環境、そして性暴力など様々な問題や犯罪が複雑に絡み合った先に、本書で紹介された「相談依頼者たち」が苦しんでいる。また、大きな傷や「屈辱」を抱えたまま、未だ誰にも相談出来ずにいる人達も少なくないだろう。
凡ての人を救う道はあるのか、せめて今後増えないための方策は……。
読了日:11月21日 著者:宮本 節子

愛ゆえの反ハルキスト宣言愛ゆえの反ハルキスト宣言感想
平山瑞穂村上春樹、どちらについても私はあまりいい読者とは云えないだろう。しかし、それでも「平山瑞穂村上春樹について書いた本」を「読まないわけにはいかなかった」のだ。
村上春樹の長篇小説は(現時点での)全十四作の丁度半分、七作目の〈国〉で止まってしまっている。次の〈ね〉が、なかなかハードルが高いせいでもあり、本書の中で何度も出てくる表現に倣えば、「雑音」が気になってしまうからでもある。
ただ、終章の「サブカルチャー」に絡めた論述は、もっと時間をかけてより深く考察しても良かったのではなかろうか、と……。
読了日:11月26日 著者:平山瑞穂

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